MANDO DIAO

永卯称瓶

2006年05月08日 00:36

マンドゥ ディアオ

ブリング・エム・イン(2003)




第一回は「MANDO DIAO / Bring'em In」です。読めない名前。スウェーデンかどちらかの北欧のグループです。片田舎の炭鉱町かなんかで、情報的に閉鎖的な土地柄が幸いし、熟成したロック。あまり情報が入らないって事は、ひとつに集中して突き詰められるんだろうか。まわりで自分たちのような音楽をやっていたやつらはいないよ、といったコメントも有り。この腐れた町から早く飛び出して、ビックになりたかったというかれらのおんがく、いいです。モッドカルチャーの影響(※1)やら、モータウン、ビートルズの影響をうけているらしく、いい塩梅で文句なし最近のマイヒットです。
1曲目のsleepdogから心地よし、しょっぱなの「イェイェイェー!」が若ダサかっこいい。sweet ride、motown blood、mr.moonといい流れです。個人的には曲調は違うけど13曲目She's Soがおすすめ!日曜日ないい感じメロディ。メンバーの一人は学校時代の復讐のために曲を書いているらしく、6曲目のto china with loveは「お前のことが大嫌いだから日本のパトカーで中国に強制送還だ」という曲になっています。陰気、でもいいメロディ。しつこいようだけど全体的にメロディがいい。
ハイヴズと仲悪い。グスタフ「ハイヴスを聴いても、命懸けてるエネルギーがぜんぜん感じられない。あれってトム・ジョーンズみたいなラスヴェガスのショウだよ。僕らはもっとすごくなる。成功しないわけがない。新しい曲だってもう何10曲もあるんだ。あとはどういう形で出すかを考えるだけだね。」

http://www.mando-diao.com/

(※1)モッド・カルチャー
50年代初頭のロンドンでは、ファッションや、音楽が階級で分かれ、社会的規範として人々に浸透していた時代。時代背景として、経済的に余裕が出てきた時代だったんだけど、経済的な余裕が出るにしたがい、精神的にも余裕が日常の生活にも出てくる。子どもというにはあまりにも過剰な自我、知識を持つが、社会的には何の役割も持たず、社会的知識を持たない早熟な若者、つまりティーンエイジャー(このとき初めて生まれる概念。日本では60年代高度経済成長期以降の西欧化にあわせ出現)は社会や、社会規範に退屈、自己主張として社会の規範からファッション、音楽、ドラッグによりはみ出そうとしたわけだ。このことが、モッドカルチャーにつながっていくわけ。どんな時代も安定するときには退屈をぶち壊すカルチャーが生まれるってこと。当時のモッドスタイルは、アメリカ産R&B、ノーザンソウル、スウィングに影響され、独自のおんがくを生成、今に至るわけですね。
歴史をおえば
60年代    スモール・フェイセズ、ザ・フーが現れる
70年代後半 ネオモッズ-パンクの誕生
90年代初頭 アシッドジャズ-レア・グルーヴの波
という流れだそうです。
(参考:ライナーノーツ 田中宗一郎)

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