2007年02月25日

墨攻

ジェイコブ・チャン (2006)

墨攻

墨攻、ぼっこう。墨家攻略。髭の濃い後輩と。

兵法を駆使し、10万の敵を退ける。
その思想、その生き方に、男子はシビれる

弓矢が雨のように降ってくる、その場面はリアルで生きるか死ぬか、みたいなところが伝わってくる。聞いた話によると、戦国時代、戦で死ぬ兵士の7割はこのふりそそぐ弓矢で、なんだそうだ。飛び道具は昔も今も驚異なわけだ。実際のところ弓矢が振ってきた場合屋根をつけなければ刺さってしまう。人間はやわらかい。すぐに痛む。守るだけでも、人は死ぬし、人を殺さざるを得ない。殺し合いのあとの無力感、その心境はやっぱり戦争が意味のないものということを教えてくれる。一方でこの戦争という歴史があったからこそ、人類は賢く進化してきた。いかにして守るか、いかにして攻めるか、タイミングは?スピードは?人数は?いろんな問いを命がけで考えるわけで、賢いことは考えることからやっぱり生まれるもの。しかしながら、戦わないこと、平和でいることは考えても考えてもエゴあるかぎり難しい。墨家の戦い方、生き方に学ぶところが多かった一本。

「10万の敵にたった一人で挑む」
紀元前370年頃春秋戦国時代、大国の波に飲まれ、今まさに歴史から消えようという小国・梁の城に招かれた1人の“墨家”。男はたった1本の矢を手に取り、趙軍10万の先遣隊を退ける。心理戦と、計算しつくされた見事な計略、見るものを圧倒する迫力・リアルな戦闘シーンは一見の価値あり。

●墨家とは・・・
墨家のおしえ

墨家十論
「兼愛」 自分を愛すようるに他人を愛せ
「非攻」 侵略と併合は人類への犯罪 
「天志」 天帝は侵略と併合を禁止する
「明鬼」 鬼神は善人に味方し犯罪者を処刑する
「尚賢」 能力主義で人材を登用せよ
「尚同」 指導者に従って価値基準を統一せよ
「節用」 贅沢を止めて国家財政を再建せよ
「節葬」 贅沢な葬儀を止めて富を蓄えよ
「非楽」 音楽に溺れず勤労と節約に励め
「非命」 宿命論を信ぜず勤勉に労働せよ

●キャスト
革離:アンディ・ラウ
巷淹中:アン・ソンギ
梁王:ワン・チーウェン
逸悦:ファン・ビンビン
子団:ウー・チーロン
梁適:チェ・シウォン

●公式サイト
http://www.bokkou.jp/

●メモ
2000年前の戦乱の中国を描いた同名の人気コミックを映画化

「ひとは迷いが生じたとき、人に問うものです」


●マイレート ★★☆☆☆


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 食神 (2006-08-27 23:44)

Posted by 永卯称瓶 at 01:20│Comments(0)cinema/香港・中国
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